暴れん坊の馬|2017.10.16
先日依頼された厩舎での出来事
何頭か施術させて頂いたあと
「最後の馬は触られることが嫌いな馬です。もし施術が無理ならキャンセルでお願いします」とスタッフが仰いました
どうやらスタッフ泣かせのワルのようです
その厩舎は馬房が向かい合った対面馬房
私が他の馬を施術をしている間、首を振ったり軽く立ち上がったり「ウルサク」していた馬がいました
その馬が最後のクライアントさんのようです
立ち上がったりしながも、その馬が私の施術を見ていたことは感じていました
施術を無理強いして、馬が暴れて怪我をさせては、元も子もありません
その暴れん坊くんの馬房の前に立ち「触ってもいい?」と聞きました
予想通り耳を絞り、噛み付く仕草をします
しかし私の5センチくらい手前の空気を噛む仕草をするだけで、私を傷付けることはしません
そして、私が馬の施術をする最も大切なポイント
その暴れん坊くんは、私の目の奥を覗きます
これは完全にSOSです
「助けて欲しいけど、どうしたら良いかわからない」
馬のサインです
もし、この暴れん坊くんの目が泳いでいたら、スタッフの提案通り施術は見送ったことでしょう
私は暴れん坊くんの知性を信じることにしました
「部屋に入るね」
と断って栓房を潜ると
ちょっビックリした顔
凄い勢いで私を噛もうとします
「それは止めてね」というと
意外なくらい素直に前を向きました
他の馬を施術しているところを見ていたので、内心羨ましかったのかもしれません
施術の後半はアクビの連発でした
取りあえず
「人に触られる」ことは
受け入れられるようになったようです(^^)