福永 守先生|2017.11.07
「骨折と腱断裂以外の馬の肢の故障は全部治してみせる」
「馬の神さま」装蹄師・福永守先生の言葉です
獣医さんや調教師さんからも
尊敬を込めて
「先生」と呼ばれた装蹄師は福永先生以外知りません
広島県世羅町にある先生の牧場には、先生を頼った馬たちが集まってきました
また先生も全国を飛び回って仕事をされていて
そのとき何度か見学させて頂きました
【先生の仕事のやり方】
まず馬をコンクリートやアスファルトなどの硬い場所で馬を歩かせます
「ぱらん、ぱらん、ぱらん」と蹄の音
それを聞いて「右前肢の外側が高い」とか「左後肢の内側が低い」とか診断されます
その診断に基づきに蹄を削り蹄鉄を打ちます
そしてもう一度同じ場所を歩かせます
すると
「カン!カン!カン!」とタップダンスのような鋭い音に変わります
さっきまで引きずられていた肢が綺麗に動きます
私は装蹄について全くの素人でしたが
福永先生は丁寧に教えてくださいました
福永先生に助けを求める馬の多くが、装蹄に原因が見られるとのことでした
「同業者のことを悪く言いたくない」
「でも、こんな仕事をするなんて許せない」と
悔しそうな表情をされていたのが印象的でした
私は、先生に出会ってから足元を気にするようになりました
素人の私が何がわかるわけではありませんが・・・・
2013年に福永先生はお亡くなりになりましたが、
先生のお弟子さんは150人を超えるそうです
そういった方たちが
福永先生の遺志を継いでいらっしゃることでしょう