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矢野先生のこだわり|2017.11.07

矢野先生の「美学」は側からみてユニークなものもありました

いつものように矢野先生ご夫妻を後部座席にお乗せし、施術する牧場に向かっていた時のこと

うっかり曲がるべき道を通り過ぎてしまいました

慌ててバックで引き返そうとしたところ

「ダメだ!」

と今まで聞いたことのないような矢野先生の大きな声

「勝負師は下がっちゃいけないんだ!」

すると隣から優しく声で

「ごめんなさいね〜、悪いけど付き合ってあげてくれる?」

矢野夫人のたず子さんが
笑みを浮かべで仰っいます

やっと私は理解し、何度か左折を繰り返し、元の道に戻りました

バックミラー越しに見える矢野先生のお顔は満足そうです

どうやら矢野先生にとって
「車をバックさせること」は格好悪いことのようです

競馬場関係者はこのようなものかな?と納得してみましたが、
矢野先生以外で「バックしない」という人には出会ったことがありません(笑)

他にもユニークなこだわりは沢山ありましたが、常にたず子夫人が「通訳」をして周囲との調和を保っていらっしゃいました

80代まで馬の施術が出来たのは、たず子夫人の「内助の功」のおかげであることは、疑う余地もありません

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