お知らせ・ブログ

昭和のカリスマ厩務員|2017.11.07

馬の整体を始めたばかりの頃、ある日カリスマ厩務員さんに出会いました
既にJRAを退職されていて、人員が足りないとき「臨時」で厩舎のお手伝いをされていましたが、その方が担当すると「3日で馬が変わる」といわれた敏腕の厩務員さんでした
ドンヨリとした空気感の馬が3日でピカピカに輝くのです


何が他の厩務員さんと違うのか、注意深く見ていると、とにかく仕事が早い!
馬房の掃除、ブラッシング、馬具の片づけ・・・
とにかくキビキビと無駄なく動きます

おそらく一般の厩務員さんの倍くらいのスピードかもしれません

そして、その残りの時間で何をするかというと脇や胸前のマッサージです

どうやらこのマッサージをする時間を作るために、他の作業を手早く済ませていたようです

いつもは機敏に動く厩務員さん
一転してこのマッサージのときはゆっくりと優しいタッチです

馬もトロンとした目をして、とても気持ち良さそうです

どうしてこのマッサージをするようになったのか尋ねると
「腕の良い先輩がやってたから」

昭和のころは先輩の仕事を教えてなんかもらえません
「見て」「盗む」のが基本だったのでしょう

そして脇や胸前に何か秘訣があることに気付いたようです

どうしてだかわからないけど、ここをマッサージすると馬の調子が良くなるので続けたとのこと

でもこれは立派な根拠があるのです

脇や胸前には大きな血管やリンパ腺があります

この流れを良くすることによって頭部や前肢の代謝が促進されるのです

男性には理解しずらいかもしれませんが
エステでは脇とデコルテのマッサージは美顔の必須事項です

ここの流れを良くすると老廃物が流れ、肺や心臓から送り出された綺麗な血液が顔に送られます

このマッサージによって、この厩務員さんの馬はエステをされていたようなものです。
いつもピカピカに内面から輝いていたのも納得です

もちろん代謝や可動域も広がり、馬のパフォーマンスがあがることは言うまでもありません

聖心堂治療院 Copyright©2017- All Rights Reserved